教育情報 NO40
2024/02/24
2021年1月から国公立大の一次試験である大学センタ-試験(センタ-試験)が廃止され、「大学入学共通テスト」(共通テスト)が実施されています。一般入試→「一般選抜」、AO入試→「総合型選抜」、指定校推薦などの推薦入試→「学校推薦型選抜」と、各々名称が変更されました。2023年春は、3回目の共通テストが実施されました。この年の受験生は、高校生活3年間をコロナ禍で過ごした影響からか、前年よりもさらに安全志向・現役志向の高まりが見られ、共通テストの志願者数は約1万8千人減少しました。これは、18歳人口の自然減もありますが、一般選抜を回避して総合型選抜や学校推薦型選抜に流れた受験生がいたためと考えられます。私立大の共通テスト利用入試の受験者数も減少しています。共通テストは、センタ-試験に比べ、より思考力・判断力・表現力を重視した出題となっていて、私立大受験の延長では対策しづらいことも要因のひとつかもしれません。また、併願する大学の数を絞っていることもこの年の入試の特徴でした。特に私立大は合格者数を増やす傾向にあり、今後、大学受験の緩和が考えられます。とはいえ、難関国立大・難関私立大は依然として厳しい倍率のため、油断はできません。
<総合型選抜>調査書などの書類審査を通過すると、面接や小論文、学力テスト、プレゼンテーションなどの試験がある。選抜方法は大学によってさまざまで共通テストのスコアが必要な場合もある。高校からの推薦は不要。高3の9月から出願がスタート。
<学校推薦型選抜>公募制と指定校制がある。公募制は、出願条件を満たしていれば誰でも出願可能。指定校制は、大学が指定した高校の生徒のみ出願資格がある。公募制、指定校制のいずれも高校からの推薦が必要で、部活動の実績や学校外での活動などが評価される。